憧れの庭付き一戸建てを手に入れた我々夫婦ですが、いやはや、ここまで広い庭は求めていませんでした。
もったいない精神旺盛なので、持て余してはいられない、ということで引っ越してきて最初の春から順次庭の整備をし、庭の活用を始めました。
庭を整備するといっても、業者にお願いするととんでもなくお金がかかります。
そりゃぁ、お金をかければいくらでもステキな庭は造れるでしょう。
しかし、家族だけで使う庭です、誰に見せるわけでもないので、極力安く仕上げたいです。
そこは我々夫婦でがんばるしかない、と、夫婦共同作業でコツコツと造り上げてきました。
もちろん、全て手作業です。機械も使っていません。
といっても、そんなたいそうなものではありません。
いつもの通り、夫婦で要件を整理し、設計して、数年かけて作業しています。
そうです、5年ほどたった今でも、まだ完成していません!
しかし、それなりに充実してきたので、ここで一度状況をまとめたいと思います。
庭の要件
私と夫、それぞれ庭に夢を抱いていましたので、それらを実現すべく話し合い、このような要件となりました。
- メンテナンスフリー(最重要)
何かを作れば、必ず運用していかなければならない。それに対して、極力コストや時間をかけたくないというのが我々夫婦のモットーです。
- 見た目は60点を目指す
美しい庭に憧れる気持ちはありますが、それを作り上げ、維持する能力が我々にはありません。きりっ。
どうせ家族しか使わない庭です、見てくれはそれほど気にしないということにしました。
- 家庭菜園ができるようにしたい
今まではベランダ菜園でほそぼそとやってきましたが、せっかく土地があるのでトライしてみようということになりました。
- 気軽にBBQができるようにしたい
BBQというと大げさですが、我々夫婦は夏はよく外で焼肉をします。
部屋だとけむけむになりますから。
また、外で飲むビールは格別です。
- 子どもが遊べる芝生の広場がほしい
夫の夢だったようです。私の実家は芝生が敷かれているのでその良さもよくわかります。
畑開墾
まず最初に手を付けたのが、家庭菜園ができる畑造りです。
これは別記事にまとめていますので、こちらを参照ください。
いやはや、大変でした。
隣家との境界へのラティス設置
家の引き渡し時の外構は、3段ほどブロック塀が積まれ、ワイヤーのフェンスが立てられているという簡素なものでした。
これから家庭菜園やBBQなど庭に出る機会が多くなるため、隣家との境界にラティスを設置しました。
本来であれば全面囲うべきなのですが、閉塞感が出るということと、1方向以外は他の家が背を向けている(我が家の庭に向いた窓がない)という状況に甘え、丸見えの1面だけ設置しました。
選んだものは「人工木」素材のモノです。
プラスチック(?)製よりは、温かみのある木製のモノがいいなぁということになったのですが、木は、当然ながら雨風にさらされるとすぐに劣化してしまいます。
こまめに塗り直すなど、メンテナンスを行えば長持ちするでしょうが、いかんせん面倒です。
数年前に建設されたであろう我が家の周りの家は、当時流行ったのか揃って木製のラティスやウッドデッキが設置されています。
どれも色が剥げたり、木が割れたりしています。
また、もっとひどいところでは、台風のときに劣化した木が割れて、道路に投げ出されていました。びっくりです。
そこで目を付けたのが、「人工木」素材です。
人工木とはプラスチックと木を混ぜて整形したモノで、木の風合いを保ちつつ、色褪せにくい、腐りにくい素材だそうです。
もちろん、木製のものと比較すると少々お値段は張りますが、それでもリプレースまでの期間が長くなることと、その間のメンテナンスコストを考えるとお値打ちものかなという判断になりました。
デザインは、閉塞感が少なく、でも人目を遮れるものを選びました。
公道に面しているわけではないので、そこまで目の詰まっているものを選ぶ必要がないことと、庭の開放感を重視したためです。
これを既設のフェンスにインシュロックで固定しています。
なんとか大型台風でも持ちこたえていますので、問題なさそうです。
しっかりと土台を作って設置することも考えましたが、私たちにはこれで十分です。
ウッドデッキ設置
リビングからちょっと庭に出たり、BBQの時に腰掛けたり、ちょっと食事をしたり、ということができるウッドデッキを設置することにしました。
ウッドデッキもラティスと同様に、人工木のものを選びました。
我々が選んだウッドデッキは様々なパーツが用意されていて、設置したい場所や大きさに合わせてそれらのパーツを組み合わせることができます。
我が家では、リビングの窓から外に出られるように設置しました。
現在、設置して4年ほど経ちますが、ほぼ劣化はありません。
若干、黒ずんだ汚れがつきましたが、特に問題ありません。
木と違ってささくれ立つこともないので、子どもがけがをする心配もないという副効用もありました。
庭で子どもたちとウッドデッキでくつろぎたい、遊びたいという方には、とってもおススメです!
花壇造成
畑を造ってから1年ほどして、もっといろいろ植えたいという欲望が出てきました。
最初の年はプランターでお茶を濁していたのですが、どうせならということで、花壇も作ってしまいました。
しかし、畑ほど土の量は必要ないかということで、地面を掘り起こすことはせず、レンガを2段積み上げてそこに土を入れました。
ちょうどラティスがあるので、夏は朝顔、春はスナップエンドウと、ツルの植物を楽しめます。
ただ、最近では花壇の活用が半端ないので、もう少しレンガを積み上げて土を増量しようかと考えています。
芝生チャレンジ
芝生は夫の憧れなので、私はノータッチです。
夫はとてもズボラです。まめなズボラ、意味不明な性格で困っています(笑)。
そんな彼の奮闘を私がレポートしたいと思います。
なお、芝生はまだ完成していません。
いろいろと実験している様をお楽しみください。
まず、とにかくズボラな夫なので、メンテナンスのいらない強い芝を求めています。
それなのに、夏も冬も青い芝に憧れているようです。
さらに、当然のことですが、お金もかけたくないという、もう勝手にしてくれよという要件です。
1年目、これが悲劇の始まりか
そもそも、動き出すのが遅かったのです。
夫は、トヨタのTM9という品種の芝生マットを購入したかったのですが、植え付けの時期は終盤を迎えており、どこで探しても売っていた形跡はあるものの、現物は見当たりませんでした。
トヨタのTM9とは、愛・地球博の会場整備にあたり、芝生のメンテナンスの手間が軽減できるようにトヨタが数年かけて開発した品種です。
葉が短いため、葉刈りをする頻度が低く済むという、ものぐさな夫にぴったりな性質なのです。
高麗芝よりはお値段は張りますが、メンテナンスが楽ということを考えるとその価値があります。
お目当ての品種はなかったのですが、庭を土のままにしておくと、砂が舞ったり、夏場熱くなり過ぎる恐れがあるので何とかしなければなりません。
とりあえず、お安く済まそうということで、カインズホームで購入したペレニアルライグラスという品種の種を蒔くことにしました。
種を蒔く部分に砂をまいて、その上から種をまんべんなく振りまいて、また砂をかけただけです。
順調に伸びていきましたが、キレイに生えそろうことはありませんでした。
そもそも、この品種では夏は越せないことは見越していたようで、本番は秋と思っていたそうです。
秋になり、再度同じ種を購入して撒きました。
春に撒いたら、すぐに夏の暑さにやられるので、秋に植えて涼しい間に成長させて夏を迎える作戦だそうです。
まぁ、それなりに青くはなりましたが、それなりです。写真も残っていないくらいです。
2年目、再度種から挑戦
2年目は、まばらに緑になっている庭で過ごしていました。
結局また夏になると残念な感じになってしまったので、秋により強い品種であるトールフェスクの種を蒔きました。
強い品種ということで期待していたのですが、その次の夏が相当暑かったためか、全滅(?)してしまいました。
残っている芝は、昨年蒔いたのカインズの種の中の強い株でしょうか。
雑草か何かわからないくらいの強さで生き残っている芝が、やたら青々としています。
3年目、そろそろ子どものために本気を出さねばと夫が選んだ最終兵器
結局、3年目の夏まで夫の望むレベルの芝生の庭が完成せず。
苦し紛れに、秋にカインズホームの種を購入して再度撒きました。
ただ、夫もそこまで間抜けなおじさんではないので、これではすでによちよち歩き回っている子どもが、翌年庭を駆け回るのには間に合わないと思ったようです。
冬も青々とした芝生を求めていましたが、その要件は諦め、センチピードグラスという品種の苗を購入し植えました。
センチピードグラスは、道路ののり面など、あまり管理はできないけれども緑化しておかなければならないような場所に使用される品種です。
まず、上に伸びないので芝刈りの頻度が低くて済みます。
さらに、横に伸びていくので、地面を覆いつくすのが早い。種を蒔いてまばらになっている我が家の庭も、全面緑にしてくれるでしょうか。
そして、アレロパシー作用というセイタカアワダチソウなどと同様の性質があり、他の植物の成長を抑制する成分を根から分泌するのです。
ですので、雑草の除去をしなくてもよいという、ズボラな夫にとっては、本当にありがたい品種です。
どうか、畑に侵食しないでと、妻の私は祈るばかりです。
寒くなるまでにいくらか伸びて、冬の間は枯れたようになっていました。
4年目、春先の状況
暖かくなり、庭もだんだん緑になってきました。
種から育った芝が、まばらに大きく育ち、昨年植えた苗から伸びた緑がまばらに地面を覆っています。
センチピードグラスの勢いはなかなかのものです。
これからどうなっていくのか見ものです。
とりあえず、当面様子を見ます。娘は元気に走り回っています。
その様子を見て、夫は満足しているようです。
とにかく、ズボラな夫が育てているため、水やりが十分でないということが、芝生を育てる上での最大の欠点です。
特に夏場は、水がないために地面が冷やされず、芝たちが天に召されていってしまっていました。
ズボラな人には分不相応な代物なんですが、まぁ、私は気にしないことにします。
がんばれ、夫。
ちなみに、隣の家の庭は、昨秋業者に頼んで芝生マットを敷いてもらい、この春、青々とキレイに育っています。
隣の芝は青いと言いますが、気のせいではなく、本当に青いです。
業者に頼むのはどちらでもいいですが、キレイな芝にしたければ、迷うことなく芝生マットを敷くことをお勧めします。
4年目の夏を越えて、ついに完成!?
今年(2019年)は、初夏は過ごしやすかったものの、8月から残暑まで厳しい猛暑でした。
そんな中、うちの芝はがんばってくれました!
どうです。なかなかのものでしょう。
写真にすると青々としていて、キレイに仕上がっているように見えます。
普通の芝生の庭のようです。
まぁ、よく見るとまばらなところももちろんあるのですが、我々には十分な仕上がりです。
まさに、見た目60点、いや、それよりも高得点をつけてもいいくらいです。
水やりはそれなりにしていたとは思いますが(夫が)、そこまで手入れをしなくてもこのレベルになりました。
え、何?全く水やりしていない?なんてことでしょう!!まさか夫がそこまでズボラだったとは。
ということで、ほぼメンテナンスフリーだったようです。
雑草も駆逐されたのか、あまり混ざっていません。
今までは結構雑草除去をしていましたが、必要がなくなったように思います。
センチピードグラス、侮れません。手抜きしたい人にはオススメです!
ただ、勢いが良すぎて、隣の家の庭まで進出していきそうな伸びっぷりです。
そういうところはチェックして早めにカットしてあげる必要がありますね。
でも、とんでもない方向に伸びていったとしても、その茎だけ取り除けばいいので、めちゃメンテナンスしやすいです。
芝刈りもほとんどする必要がないですし、悪くないです。
夫は非常に満足そうです。
私もやっとそれっぽくなって一安心です。
今後数年先どうなっていくのか、これからもレポートは続けていきたいと思います。
見た目にこだわらず低予算で簡単に芝生の庭を手に入れたい方には、センチピードグラス、お勧めですよ。
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